ラグビーのルール2〜ラグビーの起源から簡単解説!

 昨今のラグビーブームを追い風に、新しい北ラグビースクール生も増え、と同時に、新しいご家族の方も一緒にグラウンドにいらっしゃる機会が増えました。

 そのさいラグビーのルールについてご両親からご質問をいただいたので、このページを使って簡単にご説明申し上げます。日本協会やWorldRugby、トップリーグや社会人各チームも、HP上でルールについて優れた解説を載せておりますので、詳細はリンクもご覧ください。

 

■ ラグビーの起源

vラグビーは、イギリスの「原始フットボール」という「お祭り」を起源としたスポーツです(サッカーをしている途中に、ラグビー校のエリス少年がボールを持って走り出したというのは、大変有名な「神話」です。おもしろがってW杯のセレモニーでも寸劇が行われるほどです)。それは、数日間かけて、町を挙げて豚の膀胱などでできたボールを奪い合い、街の外れから街の外れへと運ぶのを競うお祭りでした。

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(写真は、the History of Rugby Union,Wikipediaからの転載)

 このお祭りから、手を使うのを禁止したフットボール(サッカー)と、手を使うのを認めたグループ(ユニオン・フットボール)が派生しました。後者が教会(Rugby Union) を作ったので、ユニオン・ラグビーというようになりました。これは、ルールの違うリーグ・ラグビーやオーストラリアン・フットボールなどと区別して、現在でも使われる名称です。

これに関連して、ラグビーにまつわる奇妙な名称の一つについて触れておきましょう。それは、サッカーなどと異なり、競技場のサイドラインを「タッチ(ライン)」と呼ぶことです。これはお祭りのときに観客に囲まれつつプレーヤーが競技を行った歴史から来ています。観客がタッチするところがサイドラインだったというわけで、その光景が目に浮かびますね(上記イラストをご参照ください)。

☞詳しくは 「ラグビーユニオンの歴史」(the History of Rugby Union,Wikipedia)などをご覧ください。

https://en.wikipedia.org/wiki/History_of_rugby_union

■ラグビーの魅力とルール〜矛盾だらけのスポーツ

ラグビーというスポーツは、矛盾だらけのスポーツであり、それがまた魅力の源です。

まず、動きの上では、自分ではボールを持って<前>進するが、ボールは常に<後>ろにいる味方に渡さなければいけません。生徒たちもこのルールには大いにとまどいます。サッカーのルールの方が<理>にかなっています。

さらに、精神面では、「<熱い>ハートと<冷静な>頭脳」が必要とされます。かつての日本代表監督・早稲田大学監督であった大西鉄之祐は、「闘争の倫理」こそラグビーにおいて最も重視される精神だといいました。つまり、ラグビーというスポーツではコンタクトが起こり密集が発生する、そのとき、目の前にいる敵を踏みつければボールをとれるかもしれない、しかしそうした闘争の最中にあって人間がそうした暴力行為を自ら自制する精神を鍛えることこそが、ラグビーというスポーツにとって極めて重要なことである、と。

試合中、レフェリーにはキャプテン以外が説明を求めることも許されません。サッカーでは、しばしばシュミレーション(わざとこけたり痛がるそぶりをみせること)が上手いプレーのように勘違いされますが、ラグビーにおいてはありえないことです。

スコットランドの現役代表選手S.ホッグが2015年W杯でシュミレーションまがいの倒れ方をしたとき、審判に「もしもう一度ダイブがしたいなら、2週間後にここに戻ってきてプレーするんだ。今日じゃなくてね。気を付けろ」といわれました。2週間後は、サッカーの試合が行われる予定だったそうです。両フットボールの文化の違いが感じられるエピソードですね。

☞詳細はこちらで。「ラグビーW杯審判が日本とも対戦した選手に告げた言葉がサッカー界で話題」http://qoly.jp/2015/10/06/referee-nigel-owens-embarrasses-player

最後に、体力面でも、コンタクトしながら「<短>距離走と<長>距離走を走り抜く能力」が求められます。アメリカンフットボールと似ていて非なる点は、ここです。アメフトのような体躯では、アタックとディフェンスの双方を長時間に渡っては繰り返せないのです。もう少し体脂肪も体重も少ない体型の選手が多いのも、ラグビーの特性ですね。

グラウンド上にいろいろと引いてある線のことはまずは気にせずに(笑)、まずは単純なルールから覚えていくといいでしょう。

ラグビーの試合会場では、ファンサービスのために、ルール解説のアナウンスがなされたり、会場限定のラジオ放送がなされたりすることも多いようです。観戦中に周りの人に聞いても、結構教えてくれますよ。そもそもルールを解説したり文句を言いながら観戦するファンが多いのがラグビーの特徴です。熱くなりすぎて、プレーヤーより「闘争の倫理」を忘れる観客も多いような・・・・(自戒を込めて苦笑)。

■ ラグビーのルールの3原則 [未定稿]

複雑なように見えるラグビーのルールには、大きく3つの重要な原則があります。

1.危険なプレーを行うこと

【具体例】

・拳固で殴る、相手を蹴る

・首から上にタックルに行くこと

・相手をしっかりとバインド(つかまえること)せずにショルダーチャージのような「ぶちかまし」のタックルをすること

・相手をいったん持ち上げてから落とすようなタックルをすること。

・空中にいるプレーヤーに働きかけて、足をすくうような形で地面に落とすこと

☞ これらの行為を行うと、良くてペナルティ、程度によってイエローカード、レッドカードの対象となります。ラグビーではイエローカードを出されたプレーヤーは10分間の「一次退出」を求められます。「罪の箱」(Sin Bin)に入ると見なされるので、「シン・ビン」とも言います。カッカした頭を冷やす時間です。最近では、危険なプレーに関しては、ビデオを見てのちに出場停止が課されることもあります。

 

2.攻撃方向に向かって、ボールを持つプレーヤーの「前で」あるいは「前にむけて」プレーすること

【具体例】

・敵がボールを出す前に、スクラム、ラインアウトなどのセットプレーにおいて、また、ラック、モールなどの密集において形成されるオフサイドラインを超えて飛び出したり、ボールや相手に働きかけること(オフサイド)。

・ボールを攻撃方向に向かって前に向けて落とすこと(ノックオン)

・ボールを攻撃方向に向かって前にいる味方に投げること(スローフォワード)

・ボールを蹴ったときに、前にいる味方プレーヤーにボールが当たること

・ボールを持っている選手が、前にいる味方に意図せず衝突すること(アクシデンタル・オフサイド)

・相手ディフェンスのコースに入って邪魔をし、味方の攻撃に有利な状況を作る場合(オブストラクション)

☞相手の邪魔をしたというよりは、自分がただミスをしたような場合(ノックオンやスローフォワード)の場合、相手ボールのスクラムが与えられます。

 

3.ボールの動きを邪魔すること

【具体例】

・タックルされて倒れたのにボールを話さなかった場合(ノット・リリース・ザ・ボール)

・タックルに行って相手が倒れたのに相手をつかんだまま放さなかった場合、またはタックルに行かれたあとにどかずに周辺で倒れ込んだままの場合(ノット・ロールアウェイ)

・密集で寝たまま手を使うこと(ハンド)

■ レフェリーのゼスチャーには要注意!

 

7_2016_thumbノックオンのゼスチャー

(World Rugby HPより転載)

 以上のような代表的な反則の場合、レフェリーはしばしば大きな声で注意を喚起し、ゼスチャーで反則を示します。また、反則をしても反則された側に有利な展開が続くと判断した場合、レフェリーは「アドバンテージ」と叫びながらプレーを切らずに続行させます。

☞横河武蔵野アトラスターズのサイトに審判のジェスチャーの解説がありますので、ご参照ください。

http://www.yokogawa-rugby.com/rule/referee.html

■Workd Rugby の競技規則サイト〜ルールにかかわる情報がいろいろ載っています

  http://laws.worldrugby.org/?language=JA